カクテル缶が美味しくない理由
缶入りカクテルの味
恐れ多いタイトルで、申し訳ございません。もし、読者の方で、大手メーカーにお勤めの方が、いらっしゃいましたらお許し下さい。メーカーの方に対して、悪意も侮蔑も全くありません。
正直、ひと昔前と比較すれが、驚異的ともいえる進歩をとげています。美味しくなったのは、間違いありません。
それでも、プロのバーテンダーからすれば、本物のカクテルとは比較の対象にもなりません。もし、本物のカクテルを経験してしまうと、二度と、飲む気にはなりません。もちろん、経済的・時間的理由で、考慮の対象にはのぼりますが・・・(笑)
プロにしか、本物カクテルは作れない?
でも、本物のカクテルって、プロしか作れないし、仕方ないのでは??
そう思われた方も、多い事でしょう。
もちろん、プロのバーテンダーでないと作れないカクテルもあります。
でも、大半は、プロにしか!ではなく、プロしか!作らないカクテルがあるだけ。
カクテルは、家庭でも、カンタンに楽しめるものです。
それに必要な知識・技術は、ほんの少しだけです。
ただ、知っているか、どうかだけ。
趣味で、家庭で楽しまれるには、数時間の学習で十分です。
但し、誰から学ぶか?というのは、慎重に、考えなければなりませんが・・・
本物のカクテルは、どちらか?
さて、もう少し、メーカー推奨のカクテル缶と、本物のカクテルの違いについてお話しましょう。
私たちプロは、当たり前と思っている事ですが、一般的には、このメーカーのカクテル缶こそが、本物のカクテルだ!と思っていらっしゃる方もあります。嘘のような本当の話です。
ごくまれに、弊店でも、こんな会話があります。
特に、女性のお客様で・・・
お客様A「このカクテル、美味しいね~。」
お客様B「本物のカクテルとは、味が違うけど、美味しいよね~。」
スタッフ 「あの~。本物のカクテルというのは?」
お客様B「メーカーが作った正規のカクテル缶のことよ。当たり前でしょ」
スタッフ 「・・・・・」
メーカーの知名度に惑わされる典型的な例ですね。ビッグネームなものが、本物であると思ってしまうのは、やむを得ない事でしょう。困ったものです。
明確に分かる、本物のカクテル。
明確に、その違いが分かるお話をしましょう。
例えば、絞ったばかりの果汁を使用したものと、さまざまな調合をし、保存できる状態にしたものと、どちらが、美味しいと思われますか?
作り置きのものと、直前に作ったものと、どちらが美味しいでしょう?料理と同じく、作ったばかりの方が、美味しいに決まってますよね。味だけでなく、香りや色も含め、堪能することができます。
さらに、ご自分の好みに応じて、アルコールの度数や、甘さなども調整できます。たった、これだけのことでも、その差は、歴然ですね。
まして、プロのバーテンダーが作るとなると、さらに、さまざまな知識・技術を駆使して、最終的には、そのお客様の好みに合うカクテルを創り上げていくわけですから・・・美味しいのが当たり前です。常識的に考えれば分かる事のようにも思います。
大半の方は、カクテル缶は、偽物と分かっていて、時間と労力を節約しているだけ!
ただ、実は、一般の方が思うほど、時間と労力が、かからない事実はご存知ないかもしれません。
趣味で、ご家庭で楽しまれるレベルであれば、ほんの少しの知識・技術があれば、カンタンにカクテルは作れます。それも、プロのバーテンダー作るカクテルと、ほとんど差のないレベルのカクテルが!
但し、一般の書籍に書いてある「カクテルレシピ」の通りに作っても美味しくはできませんが・・・。