ボトルの置き方で分かる、バーテンダーのレベル
プロのバーテンダーが、ネットに流す動画に問題あり
少しだけ、辛辣な話をします。真実を話すのには、勇気がいります。ネット上では、匿名で、批判や中傷が、たくさんあります。匿名が、問題だと、私は思ってますが・・・今回のテーマ、地方のバーの店主が、つぶやいているだけです。どうか、寛大なるお心でお許し下さい。(汗)
ネットに動画をアップするのが当たり前の時代ですね。私自身も、シェークやステアなど、簡単な動画を、ユーチューブなどにアップしています。その時に、いろいろ、カクテル関連の動画を見て回りました。
さまざまなサイトで、シェークやステアなど、カクテルを作っている様子が、動画で流れていますね。遊び感覚でアップされている方は、愛嬌があっていいのですが、たまに、プロのバーテンダーの方が、動画をアップされています。
この時に、カクテル作りに使用するボトルの位置を見た瞬間に、すでに、その動画を見る気がなくなるものが、結構あります。どういうことか?きっと、さっぱり分かりませんよね。
それは、仮にも、プロとして動画をアップされている方であれば、最低限のカクテル作りの基礎を踏まえた上で、アップして欲しいと思うのです。初心者や素人の方は、おそらく、その動画をまねて、カクテルを作られる場合もあるはずです。もしそうなら、間違った方法が、さらに普及することになるのです。今でも、かなり普及してますので・・・
ボトルの置く位置は、必然的に決まる。
カクテル作りでは、意味を考えると、ボトルの置く位置は、必然的に決まってきます。それは、カクテルを入れるグラス、シェーカーやミキシンググラスよりも、右側にボトルを置くということです。作り手のバーテンダー側から見て、右側です。(バーテンダーが右利きの場合です。)
もちろん、バーで、複数のカクテルを作る作業をしている時には、厳密に、そうならない時もあります。臨機応変に対応しなければ、間に合わない場合もありますので。
ただ、動画でアップする時に、これはプロのバーテンダーが作成した動画だ!と分かるタイトルで流すのなら、それにふさわしいように、考えて作成しているはずです。誰も、自分が、下手と思われる映像、基礎さえ学習していない!と分かる映像を流すはずはないはずです。当然、きちんと学習した基本に忠実に動画を作成なさるはず・・・。
にもかかわらず、上記の基礎を踏まえず、適当なところに、ボトルを置いている映像の何と多い事でしょう!たかが、ボトルの位置!そう思われた方も、あるかもしれません。でも、そんな基礎さえ習得できていないのであれば、当然、お酒の知識など、学習しているはずもありません。飲まなくても、味が分かります。
実は、大きな声では言えませんが、某有名メーカーのカクテル作りの映像から、業界では有名らしい方の映像まで、こうした事例が、たくさんありました。最近、随分、修正されたような・・・
もともと、教えた人が意味を教えてないか?習った人が意味を考える能力がないか?どちらかでしょう。
ボトルの位置が、なぜ、右側か?それは、カクテルを作る時の動作を、最短で、スピーディに行うようにするため。もう一つは、ボトルが、材料を入れるシェーカーやグラスなどにあたって、倒したりすることのないように、習慣づけるためです。
普通に考えれば、誰でもわかる事です。もちろん、左利きの方は、この逆になります。このように、全ての作業に、意味を考えることが必要です。ですから、こんな単純な事さえ理解せずに、アップしてある動画のカクテルは、飲まなくても、味が分かるということです。
もちろん、知識・技術だけでは、バーテンダーは務まりません。さまざまな能力が求められます。バーテンダー兼オーナーであれば、なおさら、能力を磨いていかなければなりません。
どんなに知識・技術を磨いても、バーテンダーとしての能力は、全人格の10%以下ぐらいでないと、魅力がない!というのが、私の考え方なのは、何度かお話している通りです。ですから、あふれんばかりの知識・技術をもちながら、それを店で語る事はなく、その他にも、さまざまな能力を磨き、バーを経営していくのが、本来あるべき姿と、私は思っています。
どうか、これから、バーを開業しようと思っておられる方、せめて、基礎ぐらいは、習得してから、開業して下さい。そして、この記事を、ご覧になった方、これから、美味しいカクテルを飲みたい時は、ボトルの位置を見てから。もし、位置が違っている場合、そのバーでは、違う魅力を探すようにしましょう。使い分ければ、良いだけの事です。
私は、それはそれなりに、全て、受け入れる事のできるタイプです。バーテンダーとしての知識・技術は未熟でも、他に魅力のある店もあるはずですので・・・
今回のテーマは、ちょっと、私的な意見を話しすぎました。どうぞ、クレームなど、お許し下さい。独り言です。