レシピ通りで、美味しいカクテルができない明確な理由とは?

老舗バー開業コンサルタントです。いつも、ご覧頂きありがとうございます。では、早速・・・
カクテルレシピの問題点
では、カクテルレシピの問題点と、意味を紐解く必要性について、お話します。
もともと、カクテルレシピが、なぜ、どういうコンセプトでできたか?を考えれば、分かる事です。
美味しいカクテルの、レシピを考案したとしましょう。
そのカクテルレシピを、さまざまな方に伝えたい!と思った時、どうすると思いますか?
ここで、簡単にわかる問題点が、ふたつ、登場してきます。
一つは、そのカクテルレシピの材料の分量は、それぞれ、微妙なさじ加減が必要だという事。
例えば、スピリッツが26~28ml、リキュールが10~13mlぐらい、レモンジュースは3~4ml、フレッシュジュース16~18ml・・・
こんなカクテルレシピを見ると、何だか、嫌になってきませんか。
面倒だな~と。
つまり、カクテルレシピを普及させようと思えば、5で割り切れる数字とか、分かりやすくする必要があるという事です。
もう一つは、カクテルを作る人の技術によって、材料の分量も、微妙に調整しなければならないということです。
プロの方と、全くの初心者の方が、同じ材料で、同じ分量で、カクテルを作った場合、カクテルの味は、当然、違います。
不思議に思われるかもしれませんが、事実です。
カクテル道具の扱い方・扱うスピード、氷や水などの扱い方・・・さまざまな細かな部分で、差がでてきます。
その小さな差の積み重ねが、カクテルの味わいに、大きな差となって現れるのです。
この二つの問題点だけでも、カクテルレシピ通りで、美味しいカクテルができない理由が、分かるはずです。
カクテルレシピの意味を紐解く必要性
そして、カクテルレシピの「意味を紐解く」という事ができないと、プロとしては、通用しません。
本や短期間のスクールで学んだ程度のアマチュアレベルでは、「意味を紐解く」などという事は、全く理解できていないでしょう。
だから、相変わらず、カクテルレシピを見て、レシピ通りにカクテルを作ろうとする人だらけなのです。
美味しいカクテルなど、できるわけがありません。
ですから、カクテルレシピを覚える事も、ある程度は、無駄とはいいませんが、それだけではダメなのです。
プロの方で、カクテルレシピの意味を紐解いて教えてくれる方から、学んで下さい。
それが、カクテルを習得する、一番の近道です。
ただ、カクテルレシピの意味を紐解く!というのは、私が、サイトを解説した、十数年前に言い始めた事で、おそらく、日本では、私が最初だと思っています。
でも、本物のバーテンダーなら、私と、ほぼ同じ結論にたどり着くはずなのも明白な事実です。ですから、完全に、私個人の独創的な考えとは言えません。
それでも、最近の業界を見る限り、レシピの意味を教える事のできるバーテンダーは、かなり少ない状況になってきていると思われます。
ここを理解せずにいると、いずれ、人工知能を搭載した「カクテル製造ロボット」に変わられるのは間違いありませんね。
今からでも、遅くありません。是非、学ぶ決心をして下さい。
では、また・・・